どうも、ブルーチーズドリーマーの伊勢昇平です!
現在、通販のみで販売中の「江丹別の青いチーズふらのワイン熟成」、どうしてこんなものを作ることになったのか。
今回はそんなお話。
世界の最先端はアレンジ熟成!
3年前に行った1年間のフランス修行の時、近くで大きなチーズのコンテストが開催されたので行ってきた時のこと。
所狭しと並ぶ世界中のチーズたち、見渡していると、衝撃的なチーズが
なんだこのブルーチーズは、、、、、
カカオ、マーマレード、ワイン、ブランデー
ありとあらゆる素材で熟成された色鮮やかなチーズ。
まるでチーズが宝石箱や!
それがヨーロッパではありえないほどの高価な値段で取引されてるじゃないですか!
実は今ヨーロッパではこのアレンジ熟成が流行りだしていて、チーズ生産者からチーズを仕入れ、独自の熟成をかけて販売する、「チーズ熟成士」という専門の職業が存在するのです。
こんな面白い世界があったのか!
こんなおもしろくて美味しいチーズをいつか自分でも作ってみたい。
そしてどうせやるなら自分にしか、日本でしか、地元でしかできないチーズを作りたいと思いました。
チーズ熟成士とは?
ここでチーズ熟成士とはなんだ?という方のためにフランスでのチーズ熟成士さんのお仕事をご紹介したいと思います。
フランスをはじめ、ヨーロッパにはたくさんの牧場があり、各地で農家製のチーズを作っています。
しかし、日々の家畜の飼育とチーズの生産に手いっぱいで熟成の管理をしたり、販売したり、営業したり、とてもじゃないけど大変。
そこに熟成士が登場、というわけです。
↑カリスマ熟成士、エルベ・モンス氏と
熟成士がまとめて農家のチーズを買い取り、専用の熟成庫に持っていき管理します。
カリスマ熟成士になるとトンネル丸ごと買い取って熟成庫にしている人もいます。
そしてさらにチーズにさらなる魔法をかけます。
カカオ、マーマレード、ワイン、ブランデー、独創的なアイデアでチーズをさらに熟成させミシュランの星付きレストランやグルメの人たちに売っていくわけです。
ヨーロッパでは非常にアーティスティックな仕事とされていて、トップ熟成士になるとしょっちゅうテレビに出てきます。
ちなみに国家資格もありフランス最高職人(MOF)の称号をもつ熟成士はみんなの憧れの的です(最近はいろんな人に与えすぎて品位が下がると苦情が出たりもしているそうですが)。
世界初のブルーチーズ専門熟成士になる
かっこいい。
僕も熟成士になりたい!
どうせやるならヨーロッパでもできない、世界初のことをやってやろう!
いろいろ調べていくとほぼ全ての熟成士は分業制でチーズの生産はやっていないこと、1種類のチーズに特化して熟成しているところがないことがわかってきました。
つまり!
牧場で牛を飼い、そのミルクでブルーチーズ1種類だけを作り、独自の熟成をかけて販売までしているのは世界で1人もいない!
これだ!
ブルーチーズの最高の仕上がりまで最初から最後まで自分でやってしまおう。
というわけで僕は世界唯一の酪農家、ブルーチーズ職人、熟成士を兼任する「ブルーチーズドリーマー」となったわけです。
フランス、リヨンのチーズ専門店での修行中に「鉄人」坂井シェフとばったり!
ナンバーワンかオンリーワン以外は価値なし!
僕がものづくりをする上で大事にしていることがあります。
それは
やる以上はナンバーワンかオンリーワンになる
ということ。
それ以外は価値はないと思っています。
なぜなら自分よりもその分野で優れたものや人があるなら自分の存在価値などないからです。
そんなことをいうと批判もされそうですが、一瞬で世界中の商品やサービスを比較できてしまう現代で劣化版は売り込みようがないんです。
考えてみてください。
どちらも同じ値段ですが味はAはとても美味しく、Bは普通。
どちらを買いますか?
当たり前の話ですがBを買う人はいません。物好きな人か、売れ残っているのを哀れんで買ってくれる奇特な人だけです。
昔は情報も流通も完成していなかったのである程度ごまかせましたが今はそうはいきません。
しかし生き抜く方法はあります。
ナンバーワンは文字通り一つしか存在しませんが、オンリーワンはアイデア次第で無限に増えます。
同じブルーチーズでも、酒粕やワインで熟成すれば世界に一つのオンリーワンになります。
代えはききません。
代わりのない商品を作りましょう。そして代わりのきかない存在になりましょう。
そのためには自分がやろうとしている分野で、世界に何があるのかを全て知る必要があります。
自分の存在価値は最初から与えてはもらえません。自らの手で作りにいくものです。
オンリーワンを味わおう
いかがでしたでしょうか。
チーズ熟成士のお仕事が少しわかっていただけたかと思います。
そんな世界唯一の味はこちらでお求めいただけます。
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